筆者について
- 早稲田大学卒業
- 防衛省にて9年間勤務
- フルブライト奨学金を得て、米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)に留学し、国際経済及び国際関係の修士号取得
- ハワイのシンクタンク、パシフィック・フォーラムCSISにて研究員として勤務
- 株式会社日立システムズでサイバーセキュリティのアナリスト、インテル株式会社でサイバーセキュリティ政策部長、パロアルトネットワークスのアジア太平洋地域拠点における公共担当の最高セキュリティ責任者兼副社長を歴任
- NTTのチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジストとしてサイバーセキュリティに関する情報発信と提言に努める
IT(情報技術)の発展による便利な世界へ
- コンピュータ、スマートフォンの普及
- サービス・情報・お金が国境を超えて瞬時にやり取り可能に
- 同時にITを利用したサイバー犯罪の蔓延
見えづらいサイバー犯罪
アナログ犯罪
- 空き巣、強盗
- 割れた窓ガラス、足跡など痕跡が残りやすいため、危機感が募る
- 戦争などでは被害の映像などが報じられ、法整備も進みやすい
サイバー犯罪
- 痕跡が残りにくい
- 問題に気づきにくく、危機感が募らない
- 被害が可視化しづらく、他人事として法整備が進まない
サイバー犯罪に狙われやすい日本
言語の壁
- 日進月歩で巧妙化するサイバー犯罪
- 最新の関連記事などが日本語に翻訳されていないため、対応に遅れをとる
法律の壁
- スパイ防止法が存在しない
- ソーシャルエンジニアリングなどでの情報収集を取り締まれない
経済大国
- GDP世界3位の国は格好の標的に
サイバー脅威インテリジェンス
- インテリジェンスとは知性、知能、情報諜報がある
- 断片的な情報を収集して整理し、総合的に分析を行う
- 次に何を行動するかを意思決定するための判断材料にする
本書の構成
第1章:犯罪事例
- 世界各地で発生した国家、企業を巻き込むサイバー犯罪の事例を紹介
第2章:ハッカーたち
- 国家や組織などの攻撃者の実像を紹介
- どのような戦略のもとで教育を受けて、生活しているのかに迫ります
第3章:ヒーロー
- 攻撃者に立ち向かうセキュリティエンジニアを紹介
- どのような態勢で日々戦い、防御を固めているのか
第4章:技術
- サイバー攻撃に対抗するために必要な技術、戦略について
- 「サイバー脅威インテリジェンス」を解説
第5章:多層防衛
- 多層防衛の考え方について
- 自組織を守るためにリスクをどう可視化するべきかを解説
筆者の想い
日本を救いたい
- 日本には民主主義、国柄、経済、知的財産、安心安全などの宝がたくさんある
- 姿の見えない卑劣な攻撃者に盗まれ放題、操作され放題には絶対にさせない
専門家でない人にも届けたい
- 対策には専門家だけでなく、一般の方の理解が必要
- 日々サイバー攻撃と戦うヒーローにスポットライトを
- 文系の自分だからできる専門用語を極力使わないわかりやすい説明