カインズ~IT小売業への変革~
日経コンピュータのインタビューに「カインズ(CAINZ)」が取り上げられましたので、紹介します。
インタビュー
カインズの歩み
第1の創業期
- 1989年 日本型ホームセンターとして事業を開始
- 大型ディスカウントストアと日用品雑貨店を合わせた形態
第2の創業期
- 2002年 土屋裕雅氏(現会長)がSPA(製造小売業)へシフト
- プライベートブランド商品を拡充
第3の創業期
- 2019年 デジタル戦略で差別化し、新しいカインズへ
- ホームセンター市場は10年以上横ばい
- それでも出店が進み、オーバーストア状態
目指すは「IT小売業」
3年間で100~150億円の投資
- 年間売上高4000億円にとって巨額なIT投資
- 減益予算に社内からも抵抗
ビジネスモデルの変革
- 大きな改革は1度しゃがむ勇気が必要
- 今後3年は新規出店は抑制
- ホームセンター業界とは一線を画す戦略
ECの大手ではなく、IT活用の上手い小売業へ
- リアルな小売は5年10年変わらない
- IT活用がカギ
実現に向けた4つの領域
ストレスフリー
- 顧客の買い物にまつわる煩わしさを徹底的に解消
エモーショナル
- 「わぁ」とさせる顧客体験
パーソナライズ
- チェーンストアの特徴のマスプロダクション(大量生産)とは対極
- マスプロダクションを維持し、アプリなどのIT活用でパーソナルを実現
コミュニティ
- オンライン、オフラインを組み合わせたコミュニティ
ここまでのデジタル戦略の評価
従業員の業務効率化
- 従業員向けアプリ「Find in CAINZ」による業務効率化
- 作業効率が数十%向上
顧客満足度の向上
- 取り置きサービスの開始
- 長居したくない目的買いの顧客から評価
- 新型コロナでさらなる需要の増加
- 設置店舗を早める計画へ
今後の課題
ECとリアル店舗の融合
- ECで商品を見つけ、店舗に来る人
- 店舗で商品を見て、ECで購入する人
- それぞれが売上と利益を支えあっている
アメリカで広がるBOPIS(by online ,pickup in store)の導入
- ウォルマートなどが活用するサービス形態
- ネットで購入した商品の配送料を高めに設定し、顧客を店舗へ誘導
データ分析
- カインズにたまっているデータ
- 700万人近い会員
- 店舗のPOSデータ
- オンラインの購買行動データ
- データアナリストの採用
- 需要の逼迫、どこからも引っ張りだこで採用できていない現状
- データ分析チームを構築へ